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胃潰瘍

胃潰瘍ってどんな病気ですか・・・?

胃から分泌される胃酸には、食べものを分解して消化に関わるペプシンという成分が含まれています。胃酸もベプシンも消化にとって重要な物質ですが、食物を消化するはずの胃酸やこれによって活性化されたペプシンが、胃の表面に出来た潰瘍部分から自己消化を起こすことがあります(自分で自分の胃を消化してしまう)。これが、いわゆる胃潰瘍です。

もともと胃の粘膜は自らを守るための粘液を分泌しています。ストレスや不規則な食事などで、胃酸の分泌が増えたり、粘液の抵抗力が弱まったりして、胃酸と粘液のバランスが崩れると、胃酸が胃や十二指腸の粘膜を溶かしはじめ、傷ができたり穴があいたりするのです。多くの症状は、みぞおち(上腹部)の痛みです。特に食前や夜中、食後2 ~3時間後に痛むことが多いのが特徴です。そのほか、酸つばいげっぷや胸やけが続く とか、食欲不振などが主な症状です。重症化すると、黒っぼい血を吐いたり、コールタ ールのような便が出たりすることがあります。こうなると胃や腸から出血している可能性があります。

原因は・・・?

多くの病気がそうであるように、原因は一つではないことがほとんどです。以下の原因が重なって発症することが多いようです。

  1. 多忙、緊張、イライラ、不安などのストレス
  2. 早食いや寝る前に食事をする習慣
  3. 痛み止めやステロイドなどの薬が原因のこともある
  4. ピロリ菌などの感染
  5. タバコや酒の飲み過ぎ

今話題のピロリ菌が胃潰瘍の大きな原因ですか?

ピロリ菌に感染した人のすべてが胃潰疸になるわけではありません。ピロリ菌に感染するとまずすぺての人が但性胃炎となります。その中の_部が進行して萎縮性胃炎、さらにその一部が胃潰瘍や胃癌になります。日本の中高年の人の70~80%の人がピロリ菌に感染していますが、そのなかで慢性両洞瘍にまで進行するのは約2~3%、胃がんになるのは0.5%程度といわれています。また、ピロリ菌に感染してから胃潰瘍を発症するまでには、数十年かかると考えられています。

ピロリ菌ってどうやって感染するのですか?

ピロリ菌の感染経路はまだ解明されていませんが、口から入って胃の中に感染するのだろうといわれています。ピロリ菌に感染すると、自覚症状として、むかつきや胃の不快感、軽い上腹部痛などが起こりますが、1週間ほどで治まり、その後は何の症状もないので、気づかない場合がほとんどです。多くは、幼少時に感染し、胃の中に持ち続けるといわれています。

ピロリ菌の除菌ってどうするのですか?

ピロリ菌が原因の胃潰瘍の人は、ピロリ菌を除去しない限り、ほとんどの人が再発をくり返しますので、ピロリ菌を除去する除菌療法を受けることをお勧めします。除菌療法とは2~3種類の抗生物質を1~2週間、毎日服用する方法です。現在、わかりやすく1日分の薬がセットされたシート状の薬も出ました。腫瘍がある方は保険が適用されます。
腫瘍がない方でも、胃炎症状が強い方などは除菌したほうがいい場合があります。また、胃癌の発症のリスクを下げるために、ピロリ菌保有者には積極的に除菌治療を行う という施設も多くなりました。しかし、現在のところ、この除菌療法には健康保険が適用されていません。治療を行っている医療機関も限られているのが現状です。本来であれば、内視鏡で胃の内腔をみてから除菌を検討すべきと考えますが、どうしても内視鏡はいやだけれど感染しているかどうか知りたいという方には呼気検査を実施することが可能です。それで、ピロリの感染が判明した場合、希望により除菌治療を行うことが可能です。

 

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